毎月料理レシピや、おいしいお取り寄せ情報をお届けします。
|
料理素材辞典【2】春が口に広がるたけのこ
【たけのこの基礎知識と種類】
【たけのこの選び方:穂先と切り口をチェック!】 【たけのこの栄養・効能:むくみ、疲れの解消やダイエットに】 【たけのこの下ゆで:「湯を沸かしてから掘りに行け」】 【たけのこに関する疑問あれこれQ&A」】 【たけのこの部分別使い方】 【たけのこ料理レシピ】 |
【たけのこの基礎知識と種類】春の味の代表です。 「竹の旬」と書きますが、意味は「竹の旬(しゅん)」ではありません。「成長が早くて、旬日(じゅんじつ=「10日間」あるいは「短期間」)の内に竹になってしまう」ことから筍の字が生まれました。 ●科目・原産地
イネ科。中国原産。 ●種類と旬
[孟宗竹](もうそうちく)
春一番に出回る、太くて、ずんぐりむっくりのたけのこです。ビロードのような起毛した皮が特徴で、たけのこの代表格。「孟宗竹しか知らない」かたも多いでしょう。 九州産のものが3月頃から出回り、北限の金沢産のものは5月半ばまで市場に出てきます。土により味の差があり、京都の丹念に手入れされた赤土で育ったものが上物とされています。 新芽の、まだ本体は土中にあるものを掘り出します。 [淡竹](はちく) 孟宗竹より細く、短いたけのこです。5〜6月が旬です。 生のものは一般市場にはあまり出回っていません。輸入ものが水煮で年中出回っています。 甘みは薄いものの、苦味が少なく、掘りたてなら生でも食べられます。煮る場合もぬかであく抜きする必要がありません。 地上に出てきたものを切ればいいので、収穫は孟宗竹より簡単です。 [真竹](またけ) 地上に出てきたものを食べる、細いたけのこです。淡竹同様、5〜6月が旬。あくが強く、苦みもありますが、味もあると言われています。 皮に独特の柄があり、おにぎりを包む包装用などに用いられます。 [根曲がり竹](ねまがりたけ) 6月頃に出回る太さ1、2cmのたけのこです。「すずこ」や「姫竹」と呼ばれることもあります。東北の山菜として、水煮で出回っています。 硬めで筋張っていて、苦みもあくも強いたけのこです。 【たけのこの選び方:穂先と切り口をチェック!】 たけのこは鮮度が命。切り口が茶色くなっているものは時間が立っています。切り口がみずみずしく、皮につやがあるものを選びましょう。
穂先が緑色になり、皮がこげ茶色になっていたら、既に地上に顔を出していた証拠。育ちすぎで、えぐみが強くなっています。穂先が黄色く、皮も薄茶色のものが若いたけのこです。 見た目よりも軽いものは水分が失われています。ずっしりと重いものが新鮮です。 孟宗竹は、形がずんぐりとした砲弾型のものがおいしいたけのこ。根元の粒々が小さくて少ないものがやわらかいものです。 【たけのこの栄養・効能:むくみ、疲れの解消やダイエットに】●ボリュームがあるのに低カロリー
たけのこは水分と繊維質が多いため、ボリュームの割にカロリーが低く、100gで比べればごはんの1/5以下。血糖値も上がりにくく、ダイエットには向いた食材です。
●カリウムでむくみ解消
さらにカリウムを多く含んでいるため、むくみ解消に役立ってくれます。もちろん血圧降下作用もあります。ストレスや甘いものを食べることで失われるカリウムは現代生活では不足しがち。ですから積極的に摂りたい栄養素ですが、一方、過剰になると不整脈などを起すので、錠剤などでむやみに取るのも危険です。野菜で自然に摂るのがおすすめ。 ●疲れすっきりアスパラギン酸
また疲れを解消するアミノ酸、アスパラギン酸の含有量もアスパラガス並み。
たけのこは体が重い、だるいと感じたときにおすすめしたい食材です。 【たけのこの下ゆで:「湯を沸かしてから掘りに行け」】 「湯を沸かしてから掘りに行け」 こういう言葉があるくらい、たけのこは鮮度が重要。掘った後、時間を追うごとにどんどんアクが強くなっていきます。買ってきたら、ともかく一刻も早く下ゆでしましょう。下ゆですることでアクが抜けて、鮮度を保つことができます。 ●たけのこの下ゆでのやりかた
1)外側の硬い皮を1、2枚はいでから、穂先の部分を斜めに切り落とします。 2)さらに皮に縦に切り目を入れます。柔らかい部分まで達するちょっと手前まで包丁を入れておくことで、火が通りやすくなります。 3)鍋にたけのこを入れて、たけのこの頭が隠れるくらいまでたっぷりの水を加え、ぬか少量と赤唐辛子を2〜3本入れて、強火にかけます。沸騰したら、たけのこが自ら顔を出さないように落し蓋をして、弱火で1時間以上ゆでます。 4)根元に竹ぐしを挿してみて、すっと通るようになったら火を止めて、ゆで汁の中につけたまま一晩(5時間以上)置いて、自然に冷まします。 5)取り出したたけのこは水洗いして、切り目に利き手の親指を挿し込み、両手で開くようにして、皮をむきます。
【たけのこに関する疑問あれこれQ&A】●なぜ、ぬか? なぜ、皮付き? なぜ若竹?
ぬかに含まれるカルシウムと、たけのこのえぐみ成分が結合して、えぐみが中和されます。皮にもアクを抜く作用があるので、皮付きでゆでます。 若竹汁や若竹煮など、わかめと一緒に調理されるのも、わかめがカルシウムが多く、えぶみを中和してくれるからです。 ●なぜ、ゆで汁の中で冷ますの?
すぐに水に移すと、たけのこの身が縮んだり、割れたりします。またゆで汁につけている間に、さらにアクが抜けます。 ●白い粉はなに?
ゆでたけのこの節のところに塊でついている白い粉はチロシンという、うまみ成分ですので、全く害はありません。ただ見た目が悪いので、料理するときはさっと洗い流します。 ●皮と中身の重さは?
ゆでて皮をむいた中身のたけのこの重さは、おおむね買ってきたときの皮付の状態での重さの半分です。 ●たけのこの保存方法は?
密封容器に入れて、水につけて保存し、毎日、水を取り替えましょう。
【たけのこの部分別使い方】 たけのこは根元のほうは硬く、穂先は柔らかいので、部分によって切り方も変えます。たけのこの繊維の方向は根元から穂先へ向かっています。 ●根元は繊維を切って煮物、炒め物に
根元は硬いので繊維を切るように、筒切りにします。その際には節と節の間に包丁を入れるようにしましょう。
筒切りしたものをさらに千切りにしたり、短冊切りにして使います。 煮物、揚げ物、炒め物などに活躍します。 ●穂先はくし型に切って、お吸い物やサラダに
穂先は柔らかいので、繊維と同じ方向にくし型に切るか、薄切りにします。
お吸い物やサラダ、前菜などに使いましょう。
【たけのこを使った料理】姫皮も無駄なく箸休めの一品にたけのこの姫皮の練り梅合え たけのこでとびきりおしゃれな前菜たけのこの前菜 春のごはんの代表たけのこごはん 春の和の味わいたけのこのお吸い物 シンプルなのに意外なおいしさたけのこの中華スープ 木の芽の香りと緑色が美しい一品たけのことイカの木の芽あえ ピリ辛味が夏にぴったりの麺ジャージャー麺 白菜と肉団子の煮込み。我が家の冬の定番メニューです紅焼獅子頭 |