料理素材辞典【1】夏はトマト
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【トマトの基礎知識と種類】夏の味の代表です。 ●科目・原産地
ナス科。南米原産。 ●種類
[ピンク系]
「桃太郎」に代表される日本で一番人気がある品種です。 収穫後に追熟が進まないため、完熟してから収穫、出荷できます。 甘みと酸味のバランスが良いのが特徴です。 [ファースト系] 先がつんととがった形が特徴です。甘みが強く、ピンク系が普及する以前は日本で一般的なトマトでした。ただ夏は傷みやすいため、ハウス栽培で冬から春に多く出回っています。 [レッド系] ヨーロッパやアメリカでは生食されています、日本では水煮缶、ジュース、ピューレ、ケチャップなどの加工品として利用されることが多いトマトです。酸味と香りの強さが特徴です。 [クッキングトマト] レッド系のひとつと思われますが、特に調理を意識した、水っぽさが少ない点が特徴です。 [フルーツトマト] 生食で楽しみたい甘いトマトです。 糖度が高いものをこう呼ぶので、品種はいろいろですが、一般の「桃太郎」の2〜3倍が当り前です。 「日本テレビ 新どっちの料理ショー」に登場した高糖度フルーツトマト!「てっぺんとまと」 楽天市場で買えるフルーツトマト [ミニトマト] 甘みが強く、程よい酸味と青臭さが特徴です。料理の飾りによく使われます。 まるで甘いさくらんぼのような食感と甘さのミニキャンディトマトのお求めはオイシックス のミニキャンディトマト 【トマトの選びかた:ヘタと色、形をチェック!】●ヘタ
みずみずしい緑色でピンと張りがあるもの。完熟したもののほうがヘタがしなびず、しっかりしています。切り口もみずみずしいものが新鮮。時間が立つほどにしおれて黒ずんできます。
●色
全体が濃く、鮮やかに赤いものがよく熟しています。
●形
丸みがあり、角ばった部分がないもの。多少のキズやいびつな形は問題ありませんが、角ばったものは中が空洞の場合があります。ひび割れたものも味が落ちます。
【トマトの保存方法:簡単丸ごと冷凍】●冷蔵保存
ラップで包むか、野菜鮮度維持専用の袋(※1)に入れて、野菜室で保存します。5度以下の冷蔵では味が落ちるので、必ず野菜室に。
※1 野菜鮮度維持専用の袋……野菜の鮮度を保つ袋です。そのまま野菜室に入れた場合やラップで包んだ場合よりも長く鮮度を維持できます。 ▼・▼・▼ P-プラス ●冷凍保存
そのまま冷凍用密封袋に入れて、冷凍します。凍ると膨張して皮が破けることが多いです。流水にさらすと、簡単に皮がむけます。「卵とトマトのの炒め物」やトマトソースづくりに便利です。
【トマトの栄養:医者も青ざめる健康パワー】 日本では「柿が赤くなると医者が青くなる」と言いますが、欧米では「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言います。それくらいトマトは体にいい野菜です。
●赤さの中にあるリコピンには坑酸化作用
特にいま注目されているパワーはその赤さの中にあります。トマトの赤い色素の主成分はリコピン。坑酸化作用をはじめとする、抗がん作用を持っています。
酸化とは要するにサビ。鉄が酸素にさらされてサビるように、人間の体も酸素によってサビます。このサビが老化やガンを惹き起こします。 リコピンには坑酸化作用があり、酸化の害を取り除き、酸化を防ぐ作用があります。 ●胃に優しく、ダイエットにもお勧めの酸味
トマトに含まれる酸味が胃液の分泌を促し、たんぱく質などの消化を助けるため、胃が弱っているひとにお勧めです。
またトマトに含まれる酸は血糖値の上昇を抑えてくれるので、ダイエットを考えるなら、ぜひ取りたい食品です。 ●ビタミンCたっぷり
トマトにはたくさんのビタミンCが含まれています。100g当たりの分量で比べれば、レモンの1/4から1/5に過ぎませんが、現実に食べるとなれば、トマトのほうがはるかにたくさん食べやすいのですから、トマトのほうが無理なくビタミンCをたくさん摂ることができます。
●栄養面ならレッド系や缶詰、ジュースの勝ち
リコピンは真夏に真っ赤に熟したトマトに多く含まれます。欧米で主流のレッド系トマトのほうがリコピンを多く含んでいます。
またトマトジュースや缶詰のトマトは旬に完熟したものを加工してあるので、店で買ってくるトマトを生で食べるより、栄養豊富です。特にリコピンは熱を加えても、加工してもほとんど量が減らないので、ムリに生で丸かじりするより、加工品を活用して、ふんだんに摂ったほうがお得です。 【トマトの湯むき】 トマトを入れた料理を食べるときに、トマトの皮ばかりが口に残って気になることがあります。そんな際には湯むきして皮を取り除いて調理します。
なお、保存法のところで紹介したように冷凍すると、ただ流水の下で皮をむくだけで、湯むきよりもスムーズに皮がむけます。 1)鍋にお湯を沸かします。 2)トマトのお尻側とヘタのつけねあたりの皮に切り目を入れておきます。 3)トマトをフォークに挿して、沸騰した湯の中に斜めにつけて、どの面もゆだるように10秒ほどクルクルと回します。 4)鍋から出したトマトはすぐ冷水で冷やしてから、切り目のところからはがれてきた皮をひっぱって、皮をむきます。
【トマトの切り方】 トマトは薄皮が意外に強く、その中の実は柔らかく、つぶれやすいので、包丁の切れが悪いと、ベチャっとつぶれて、まずそうになってしまいます。切れる包丁を使いたいものです。
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トマトのヘタを下にして置き、上から見て十字に切り、さらにそれを半分に切って8等分にしたり、まず半分に切ってから3等分にして6等分にしたりした形です。
レタスなどとのミックス・サラダによく使われる形です。 実際に切る際には8等分なら 1)トマトのヘタを下にして置いて、半分に切った後、ヘタを取ります。以後、包丁は同様にお尻のからヘタの方へ向かうラインで入れます。 2)次に切り口を下にして、半分に切ります。 3)今度は切り口を上にして、切ります。 ●縦切り
トマトのヘタを下にして置き、端から厚さ1、2cmに切っていきます。
トマトの間にチーズとバジルをはさむ「カプレーゼ」の際に。 また賽の目切りは、縦切りや、半分に切った後に厚さ1〜3cmに切ったものをさらに縦横に1〜3cmに切って、1〜3cmのサイコロ形に切ったものです。 ●輪切り
トマトの高さをスライスした形です。ヘタをまな板に垂直方向に向けて、端から厚さ1、2cmに切っていきます。
「カプレーゼ」や焼きトマトの際に。 ●くり抜いてケース
ヘタの近くをスライスして座りをよくした後、反対側を厚さ2、3cmに切り、中はスプーンなどでくり抜きます。お尻のほうの厚さ2、3cmに切ったものはフタに使う場合と、中身と一緒に刻んで調理に使う場合があります。
この中にコールスローなどを詰めて冷やしてフタを載せて冷たい前菜にしたり、中身やフタのトマトを刻み、ハーブやチーズなどと混ぜて詰めて焼いたりします。 【トマトを使った料理】
きゅんと冷やした夏のイタリアン冷製パスタ
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